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大阪の尺八吹きです。尺八にとどまらず自作のオーディオや想いを!骨髄異型性症候群と多系統萎縮症という難病をわずらて闘病生活に入っています。


by takudoo1021
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読み本

 読み終えたのは『楢山節考』で有名な深沢七郎の短編集「極楽まくらおとし図」だ。1984年本人が70才の発刊。これが彼の最終本になった。その3年後73才に心不全でなくなっている。表題の「極楽まくらおとし図」は一青 窈 江戸ポルカの歌詞の中に織り込まれている。下をクリックしてみて。

一青 窈 江戸ポルカ ~熊野本宮大社旧社地大斎原LIVE~

 (懐かしい。2006年熊野大社で尺八吹いたな。あの辺ホントいいとこだったです。)

 何気ない田舎の昔話の羅列とか思っていると、連合赤軍の生き残りが出て行きたりする作品「闇」、なにか心に沁みるものが残る作品「花に舞う」「変化草」とか、緻密に計算されている。

 その前は京極夏彦の「邪魅の雫」。まぁ読み応えがある。新書版で800ページ。

「昭和二十八年夏。江戸川、大磯と相次いで毒殺事件が発生する。そして──平塚。被害者の女性は偽名で生活し、身許不明。彼女に付き纏っていた不審な男、死体の第一発見者、香具師の破落戸(ごろつき)、殺意に憑かれた男。夫々の物語が渦巻くなか、増えていく毒殺死体。連続事件としての捜査は混乱を極め、ついにあの男が登場する! 」

 中善寺、榎木津の常連は、終盤まで出てこない。「連続殺人」に関わるバラバラな人達のそれぞれの描写が延々と続く。中で、「731部隊」との怪しげな関わりも暗示され、「帝銀事件」などのまだ暗い時代を引きづったなかで、必死に読むがなかなか進まない。1ヶ月くらいかかった。
読み本_b0189977_18305216.jpg

まあ、古本買って、1ヶ月楽しませてもらえれば、安いもんだ。購入は南海中百舌鳥駅にある「天牛」。土塔庵に行く時に通るので、ついつい何冊か買ってしまう。「天牛」なんと懐かしの古本屋。高校が大国町にあったので(府立今宮高校)難波に出ては、「天牛本店」「天牛新一郎店」で、本を買い、読んだら、売っての想い出がある。
by takudoo1021 | 2009-06-17 18:38 | 読み本