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大阪の尺八吹きです。尺八にとどまらず自作のオーディオや想いを!骨髄異型性症候群と多系統萎縮症という難病をわずらて闘病生活に入っています。


by takudoo1021
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松巖軒鈴慕

 「鈴慕」とは元々普化禅師(千二百有余年前の昔、唐の禅僧、鐸(鈴の類)を振り「明頭来也明頭打、明頭来也明頭打、四方八面来也旋風打、虚空来也連架打」と言う「四打の偈」を唱え行化していたので有名であった。)の鈴の音を慕うという意味である。○○鈴慕という名の曲は本曲中最も多い。それは、各地方の虚無僧寺がそれぞれ伝えていることとそれらが混ざってアレンジされたものとかが多数あることが考えられる。
 従って、東北の花巻市にあった虚無僧寺・松巖軒に残された鈴慕が「松巖軒鈴慕」ということです。

 この松巖軒は今はなく、20年前一度花巻へ行った時も街角に小さな碑がひとつ残っているだけだった。

 この曲に出会ったのは、故酒井竹保の稽古場だった。古典本曲を中心に教わっていた中で、この曲に出会った時は、師匠の名人酒井竹保の竹から流れるこの曲にふるえが止まらなかった。それからこの曲に必死に取り組みました。結果1983年にNHK邦楽オーデションに古典本曲「松巌軒鈴慕」にて合格しました。蛇足ですが、20数組の演奏があって、合格は2組でした。

 松巖軒鈴慕は天保の大飢饉に直面した虚無僧が施すすべなく、この曲を吹奏したといわれております。
また、かって吉原の遊廓で虚無僧が流すこの曲を聞くと心中するものが増え、廓内での吹奏が禁止されたという話も残されています。下記で卓道の吹奏の一部をお聞き下さい。

  松巖軒鈴慕の試聴  ←ココをクリック


この曲を7月14日(火)京都のちおん舎の「舞とお話の会」で吹かせて頂きます。

7月14日(火)
京都・舞とお話の会
尺八演奏 「松巖軒鈴慕」福本卓道
源氏舞 「朝顔」 舞:古澤侑峯 音楽:ヤススキー
お話 「着物と文化(仮題)」  葉月笙子
地歌舞 「こすのと」 舞:古澤侑峯 地歌・三絃:水田光世
午後五時開場 六時開演(7時半終演予定)
処:京都・ちおん舎
京都市中京区衣棚通三条上ル突抜町126 電話075-221-7510
前売券=4000円 当日券=5000円 定員70名
京都の町屋です。祇園祭もお楽しみください。
(先着順ですが、ご遠方の方の為に近くの小さなホテルの部屋をいくつかご用意してございます。)
申込先「KON」℡06-6990-5858、FAX06-6990-5857
by takudoo1021 | 2009-06-18 18:21 | 尺八