大阪の尺八吹きです。尺八にとどまらず自作のオーディオや想いを!骨髄異型性症候群と多系統萎縮症という難病をわずらて闘病生活に入っています。


by takudoo1021
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「流鈴慕」

 6月13日(日)京都の東福寺にある虚霊山 明暗寺での我が明暗尺八道友会主催の第12回古典本曲独奏会に出す曲は根笹派錦風流「流鈴慕」と決めた。
 たまたま弟子のY口さんのレッスンで教えているんで最近よく吹いているからという理由で選曲した。明暗寺で吹く場合は、虚竹禅師像の前で献笛するんで選曲にもいつも考える所があるんだけど、この曲も教えながら吹いているといろいろ気づく事がありやっぱこの曲やという感じになってきた。

 根笹派は上州高崎の虚無僧寺「慈上寺」を中心とする普化宗の一派である。弘前藩九代藩主の寧親公(1761~1835)は自分も吹く尺八を 小納戸役の吉崎八弥好道(1798~1835)に公費を支給し、下総国は葛飾郡の一月寺において尺八を学ばせた。吉崎は文政元年(1818)七月に帰藩し、習得した技を伝えそして根笹派錦風流と定着した。津軽には虚無僧寺の記録はなく、江戸末期の津軽の武士達によって伝承された。

 錦風流の曲は前10曲で、「コミ吹き」、「ツギリ(チギリ)」に特徴がある。
「コミ吹き」とは息を断続的に刻みながら吹き込む、他に類を見ない奏法。津軽三味線と同様のリズム感を彷
彿とさせる吹奏法である。「ツギリ」とは尺八の音名のツからロに移る際に、顎による奏法などを用いて独特の間合いと音味を生み出す音型パターンである。

 そんな中でこの流鈴慕は鈴慕という事で「普化禅師」の鐸音を慕うという意味で3ユリ1打ちや4のユリがこの曲想を決めるポイントになっていると思う。けっして段取りで、楽譜に書いてあるからユって打つでは生きてこない。そしてカリ音とメリ音の組み合わせの妙もこの曲のポイントになってる。メラズに手穴で半音落としたりカザシなしでメリだけで音を落としたり、様々なる妙が含まれている。

 そんな事などが、弟子が吹いているのを聞いている時に、また一緒に吹いているときに自分が気づかない微妙な指使いを無意識にやっている事を発見し、この曲の持っている意味というか曲想を改めて感じる事になる。

 そんなこんなの「結果」はこの日曜日の明暗寺で感じてもらえれば、そして自身としては普化禅師との新たな出会いがあればと思っている。

 弟子のY口さんに作って頂いた地無し尺八がその想いを奏でてくれると信じて。

 6月13日(日)12:00~入場無料
    第14回古典本曲独奏会 処:虚霊山 明暗寺(京都 京阪東福寺下車)
    明暗尺八道友会主催   他流の方も含め20曲ほど演奏される。

    明暗寺の説明は→ココをクリック
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by takudoo1021 | 2010-06-07 18:11 | 尺八