MICRO MR-611
2011年 08月 24日
このプレーヤーは1970年代初期に出回っていた物で、フォノモーターは8極ヒステリシス・シンクロナスモーターこれがいい。ややこしいDCサーボ回路とかなく100V電源で単純に回転する。
アームはMA-101MK-2で評判は良かった。
当時49,800円で高級の部類に入る。
早速電源ケーブルを直づけにし、電源を入れる。
無事回転はする。しかしストロボスコープでみると少し回転は速いようである。
アームは?無事使用可能しかしインサイドフォースキャンセラーの効き方が半端ではない。0gでもアームは引きつけられる。もちろん水平は取っている。まぁ取り合えず聞いてみる。山崎ハコで。
チョロ聞きだが、やはりピッチは高い。
しかし今までのDDモーターのSL-1200Mark4よりは良さそう。さぁ調整にはいろう。
まず裏ブタを開けて、進相用のコンデンサーを交換。写真では中央右側の茶色い部品フィルムコンデンサーを取り付けた。元々のは右下にちょろっと差し込んだブロック型のMPコンデンサーです。容量の低下が在るはずなので交換。容量はピタット同じとは行かないが誤差の範囲で多い目のを使用。これにより回転数は正常に戻るはずだし、モーターゴロも減少するはずだ。なんとも簡単な回路。これが良い。サーボ回路なんかになるともうお手上げだけど。
左側の上の水色のケーブルが出ているのはトーンアームの取り付け部です。トーンアームはMA-101MK-2でしばらく使っていたが、結局内部ケーブルが断線をおこし急遽、日本橋の中古屋の江口電器にあったグレースのG-545を買いたたいて手に入れた。実行長が237mmでそのまま交換できる。これも当時の名器で運が良かった。メカニックなデザインも最高だ。おまけにケーブルはベルデンの自作のが着いていたしジャックはWBTのもの。ただしコネクターの部分が怪しげであったんでハンダのやり直しと、鉛テープを防震も兼ねて巻いている。
ということで仕上がったMR-611(改)。上の写真と比べるとトーンアームが変わってることに気づかれます。少しはグレードが上がった感じです。ターンテーブルシートはもとのはペラペラの薄いゴムシートですが其処は木曽興業のRS-912fo.Qの1mmシートにガラスシートにしています。
トーンアームのG-545にはアームリフターがないんでやはり不便。そこでもともとのアームからはずしたリフターを一工夫して取り付けました。
音は!やはりかなり良いですよ。DDモーターとは全く違いますね。制御回路がないんでごっついモーターがほんと自分の力を精一杯出しているという感じです。その辺がたまらないですね。
グレースのG-545も調整に手間を取りますが、アンチスケートディバイスは要らないというはっきりした主張を持ってその姿を輝かせています。
日本の70年代初頭のアナログ発展、全盛の頃の器機は凄いと思います。はっきり言って、コストのことも考えればガラード301より良いです。