DL-103はやっぱ凄いです。
2011年 10月 25日
写真のようにDENON(やっぱデンオンとよみたい)のDL-103の無印がいい。
1964年にNHK技研と電音(当時)が共同開発した、FMステレオ放送送り出し用の業務用カートリッジだったのですが、1970年に、民生用として量産販売されるようになりました。レコードを聴くという人なら知らない人はないという、今も作られているという超ロングセラーカートリッジです。
長い歴史の中で多くの兄弟も作られています。手持ちで言うと、特殊楕円針にし高域を大きくのばし、軽針圧のしたDL-103S、DL-103D。内部のコイルの線材をLC-OFCにしたDL-103LC2、ボディーも強化したDL-103C1、DL-103FLと。5個も持っている。若き時代は103LC2をメインに使っていた。後の物は還暦過ぎて近年中古で手に入れた物である。
ネットで見るとみなさんやはり最終的にはDL-103に辿り着くようで、卓道もこの103を納得して聞けるようにと七転八倒してきました。
「音質は、最新のカートリッジ等と比較するとややナローレンジな印象を受けますが」とか「高域が弱い」とか言われておりますが、それもシェル、リード線、ターンテーブルマット、昇圧トランス、アーム、フォノイコライザー、アンプ、ケーブルの選択にもよるんではと思っています。
結論的には
シェルは前回触れましたハイブリッドFRPシェルオヤイデの HS-TF
リード線は山本音響の銀メッキ銅線の「YR-01」
アームはグレースのG-545(そう比較してませんがスタックスのUA-7と悩みました)
昇圧トランスはDENONのAU-340か「Peerless 4722」
フォノイコはエフェクターでの制作のK&RのRIAA EQ.type1(6800円)キットで制作。
ケーブルはアームの分はグレースの純正これはプラグの関係でやもえない。トランスとフォノイコはインピーダンスが高いので、低容量の「2511」を直下出だしで短く。フォノイコとプリはモガミの定番「2497」と。
ターンテーブルマットはガラスシートに豚皮。
結局、我がポリシーは
コストパフォーマンス(むちゃくちゃ高価なもんは使わない。)
スペースファクターがいい物。
見場がよい(これが一番かも)
国産第一(日本の音は国産で!)
ということで、落ち結いて聴くのは「スリーピー・ジョン・エスティスの伝説」
1973年に発売されたアルバム。すぐに手に入れた。
当時の装置でジョン・リ・フッカーなどと聴きまくった。
第二次世界大戦以前に活躍し、その後消息不明だった
スリーピー・ジョン・エステスが、1962 年に熱心なブル
ース研究家によって" 再発見" され、盲目となって貧困
にあえいでいたこの不屈の男が、ギターを再び手に取り、
ブルースの極みともなる演奏を始めたのだ。
冒頭の曲が「Rats In May Kitchen」
~夕べおれは10時半頃帰ってきた
そしたらネズミたちがこう言いやがった
「哀れなジョンよ、食べ物をさがしてるのかい
お前さん、出直してきた方がいいぜ」
DL103はジョンのブルースを涙で語る。
時代は違えど、アメリカはやはり自由という中で貧困はなくせなかったようでいま若者達が立ち上がっている。
市場原理・新自由主義が今の不況と閉塞感を打ち破るとかの結果が、1%が富を独占する。
大阪でも「新自由主義」にあこがれている改革の獅子がいるが、われら99%はアメリカの99%と連帯して「否」の声を上げることが大事だと。
70年代僕らは声を上げた。「造反有理」(むほんにはどうりあり)
しみじみと若き頃が胸に込みあげてきました。