MMカートリッジも
2011年 10月 30日
ということで、MCカートリッジの世界から、MMカートリッジに行きつ戻りつ。聴く比べる。
もとは109R(丸針)を手に入れましたが、’70年代のもの、寄る年波で針、ダンパーがダメかげんなので「A’pis」の互換針を購入。互換針はいずれも楕円針で、109Dとなり復活する。
DL-109はMM型として優秀です。DL-103が16000円だったときこれは22000円、価格もMCを超えたMMとして話題になりました。しかしなにせNHKーFMで使われた有名人103の影で1982年に姿を消した。当然当時若かりし卓道も全く知らなかった物である。当時は虫のF-8やSHURE のMー91やテクニクスの205Hを使っていた。
近年ハイファイ堂で109Rを手にし、103一本でMCでいこうと思っても捨てがたい存在でした。
前回103をオヤイデのシェル HS-TFにつけて最高でしたが、良く聴けば何度言うか洗練されてデンオンのCDプレーヤーDCD-1650で再生してる様。アナログはもっともっとスタジオなりホールのわずかに音(ね)だつ雰囲気というかはっきり言って雑音を伴う中で臨場感が産みだされるんではないか。
で、MM型カートリッジに戻ってしまった。昇圧トランスをはずしダイレクトにフォノイコライザーに接続。シェルはオルトフォンの木製。プレーヤーの木のボディーとマッチング。響きもよさげ。
トーンアームはカートリッジの重量・
針圧が軽くなるんで、写真の
STAXのUA-7を選んだ。
素敵なデザインでもある。
これをプレーヤーのマイクロのMR-611につけるのには汗だくであった。有効長のかげんで穴を5㎜外側に拡げなければならない。そのままヤスリで削っても、構造上きついので真鍮板に穴を開けての装着となった。
グレースのG-545に比して、低音の量は劣る感じはするけれども、場の雰囲気を良く出してくれる。アンチスケートディバイスもあり軽針圧には適している。針圧調整もやりやすい。
で取り出したのはセシル・テーラーの「イノヴェイションズ」
日本語で言うと「革新」。
セシル・テーラー(ピアノ)
ジミー・ライオンズ(アルト・サックス)
サニー・マレー(ドラムス) のトリオ。
日本で言う山下洋輔トリオと同じ構成だ。
録音は1973年。フリージャズのよき時代のライブ盤。
A面は「That Why」が21’45雄叫びであっという間に。サニー・マレーのドラムが冴える。後のBYGでの活躍を伺わせる。B面の「CALL」の緊張感が個人的には好きであります。
少しぶ男なDLー109Dは美しきUA-7に支えられ、天下に名の通るDL-103に優とも劣らぬライブ感を産みだす。それを受けるK&Rのフォノイコ。そしてプリアンプに積まれたJRC(新日本無線)のMUSES が増幅する。
外は雨がぱらつきだし、日も暮れている。